保険代理店のための分かりやすいDX 7 

まだまだ道途上、代理店におけるデジタイゼーション

肝心な時に目的の書類が見つからない…
売上増よりまず業務効率改善が先決

皆様の代理店においては、デジタイゼーションは進行中でしょうか? 
1回目のコラムにてデジタイゼーションを「ツールのデジタル化」と紹介しましたが、今回はそれについてさらに詳しく解説していきたいと思います。

デジタイゼーションは、従来のアナログ情報やプロセスをデジタル形式(数字やコンピュータで処理できる形式)に変換するプロセスを指します。この変換は、技術の進歩を活用し、効率向上や新しい価値の創出を目指します。これには多くのメリットがあり、効率の向上、コスト削減、新しいビジネスチャンスの創出が挙げられます。ただし、技術の導入と適応、セキュリティとプライバシーの課題、技術的な障壁など、いくつかの挑戦も存在します。

次に、デジタイゼーションがもたらす3つの主要な側面に焦点を当てていきます。
①情報のデジタル変換:文書、画像、音声等のアナログ情報をデジタルデータに変換します。これにより、情報の保存、検索、共有が簡単かつ効率的に行えるようになります。
②自動化:様々な業務プロセスを自動化し、時間の節約とエラーの減少を目指します。
③オンラインサービス:サービスをオンライン化し、顧客が24時間アクセス可能なプラットフォームを提供します。これにより顧客サービスの利便性が向上します。

②や③につきましては、RPAやホームページ運用に関連していると、把握しやすいかと思います。しかし、①の情報のデジタル変換こそが保険代理店にとって最も重要な革新であると考えます。

顧客や契約が増加するごとに整理時間も増え、目的の書類を見つけるのにも時間がかかります。整理を行いたいと考えつつも、日常の営業活動や事故対応が優先され、後回しにされがちです。さらに、火災や地震などの災害が発生した場合、代理店(事務所)には何も残らないリスクもあります。これらは一昔前の代理店ではなく、現在でも多くの代理店で見られる傾向です。SDGsの理念とはかけ離れており、この経営課題を解決しない限り、代理店は次の時代をリードするのは難しいでしょう。

忙しい日常を変えたいところですが、まずは経営者が現状に存在する課題を認識し、解決後の未来を描くことが重要です。現在、社会全体で資産倍増計画や最低賃金1.5倍増などの話題が挙がっていますが、文書等をデジタルデータに変換することによって時間の有効活用が可能となります。そして、「最低賃金を1.5倍に」するためには、「業務効率を1.5倍に」を目指すことが、「売上を1.5倍に」するよりも効率的であり先決と考えられます。
先ほどの経営課題の事例は、適切なシステムを導入・活用のうえ、デジタイゼーションを実施することで解決は容易です。デジタル技術を活用し、デジタイゼーションを積極的に実施しましょう。これにより、三方良しとなる新しい時代の効果的な働き方の実現を目指していきませんか。

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第3293号(週刊) 新日本保険新聞[損保版]2023年10月23日

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