保険代理店のための分かりやすいDX 11 

採用できなければ社内での育成を検討

DX進めたいが良い人材がいない
全業種で引き手あまたの状況

DXを進める上で直面する問題点として、「どのように進めていけばよいか」という課題と、「誰を中心に進めていけばよいか」という課題があります。特に後者、つまりDX人材の選定と役割が重要な問題点として浮き彫りになっています。今回は「DX人材」をテーマに、その重要性と特徴についてお届けします。

まず、DX人材は、以下のような特徴やスキルを持つ人材のことを指します。これらの人材は、テクノロジーだけでなく、ビジネス戦略や組織変革にも深い理解を持つことが求められます。

  1. テクノロジーの理解と活用能力 … 新しいテクノロジーやデジタルツールを理解し、効果的に活用する能力。
  2. ビジネスとテクノロジーの統合 … ビジネスプロセスにデジタル技術を組み込み、イノベーションを推進する能力。
  3. データドリブンな意思決定 … データを基にした分析能力とそれをもとにした意思決定能力。
  4. 変革管理とリーダーシップ … 組織内のデジタル変革を推進し、変革に向けてチームをリードする能力。
  5. 顧客中心の思考 … 顧客のニーズを理解し、それに基づいてサービスや製品を改善する能力。
  6. 継続的な学習と適応 … 新しい技術やトレンドを継続的に学習し、それに適応する柔軟性。

また、DX人材には様々な種類があり、各々の役割は次の通りです。
①プロダクトマネージャー … DXやデジタルビジネスの実現を主導するリーダー。
②ビジネスデザイナー … DXやデジタルビジネスの企画・立案・推進等を担う。
③テックリード … DXやデジタルビジネスに関するシステムの設計から実装までを担う。
④データサイエンティスト … 事業・業務に精通したデータ解析・分析を行う。
⑤先端技術エンジニア … 機械学習、ブロックチェーンなどの先進的なデジタル技術を担う。
⑥UI/UXデザイナー … DXやデジタルビジネスに関するシステムのユーザー向けデザインを担当。
⑦エンジニア/プログラマー … システムの実装やインフラ構築・保守を担う。

これらを踏まえ、皆様の社内や身近な方で、いずれかに該当するような人材はいらっしゃいますか? DX人材は各業界や全国のあらゆる地域で引く手あまたで、一般的に高い給与が期待される職種です。しかし、小さな保険代理店というジャンルで働きたいと思うDX人材には、かなり魅力的な待遇や福利厚生が必要となるでしょう。

このため、DX人材の「採用」は難しい課題であり、「育成」または「委託」が現実的な解決策となります。私たちの会社では、「育成」を選択し、私自身がプロダクトマネージャー、ビジネスデザイナー、テックリードなどの役割を担えるよう学習を重ねました。これにより、自社の経営に活かすだけでなく、新規ビジネスの開発やサイバー保険販売、法人開拓などにも利用できるようになりました。皆様も、「社内の人材への育成」という投資を検討してみてはいかがでしょうか。

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第3309号(週刊) 新日本保険新聞[損保版]2024年2月26日

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